From Editors No. 831 フロム エディターズ
From Editors 1
いつもの、そして今日だけの。
人生は、サンドイッチとともに。
いつもより早く起きた朝は、さわやかに。代官山まで散歩して、〈ヒルサイドパントリー〉のキューカンバーサンドを。炭水化物を“なるべく”控えたい、でも胃袋にガツッと、というときは、〈ユーゴ・デノワイエ〉のローストビーフサンドでランチを。どうしても喜ばせたい相手と打ち合わせをするときは、フルーツ特集で知った〈GELA C〉のフルーツサンドを手土産に。京都に行ったら、〈スマート珈琲店〉。フレンチトーストを横目にしながら、やっぱりタマゴサンドウィッチを注文。今回の特集取材で出会った〈浪速割烹 和亨〉の裏メニュー・ハモカツサンドは、大阪らしいアイデアを感じさせる一品。これからは、大阪出張が決まったなら、あの食感をすぐに想像してしまうかもしれない。
朝からしっかり食べたいときも、小腹がすいて、落ち着かない午後3時も、
ディナーでガッツリ、飲んだ後の〆にも。
気分、天候、時間、場所、一緒にいる人、ときには体調にあわせて。
今日の自分にマッチした、理想的なサンドイッチは、町にあふれている。
その日、その時、その気分にあわせた365日365個のサンドイッチを用意しました。
From Editors 2
日々、サンドイッチ。
小腹が空いたら、打合せや撮影の傍らに、お土産に……。〈メルヘン〉、〈はまの屋パーラー〉、〈梅林〉……。会社のある銀座近辺、いくつかのお店に、機会を見つけては頂く、好きなサンドイッチがあります。手軽で、仕事の合間にちょこちょこつまめるので、もしかしたら月のうち半分くらい、私の昼食はサンドイッチかもしれません。
この特集が立ち上がる際、1冊にサンドイッチを365個掲載する、と副編集長が言った時には、正直ちょっと気が遠くなりましたが、じつはちょっと嬉しかったんです。
それから始まった、私とサンドイッチの夏。“パン好きさん”からパン屋さんのサンドイッチについて伺い、肉系ライターさんのほとばしる肉サンド愛に耳を傾け、レストランジャーナリストさん達から「おいしいサンドイッチ」と聞けば、首都圏を縦横無尽に移動してサンドイッチ行脚の日々。
校了して、この本をみなさんにお届けできる今振り返ると、もう一生分くらいサンドイッチ食べたなぁ、という感慨があります。でも同時に、アレまた食べたいなぁ、というサンドイッチばかりです。
実際、この取材が終わってからの昼食サンド率がさらに上昇しており、ダイエットを始めるタイミングを失って、困っている今日この頃。私のサンドイッチな日々は、当分終わりそうにありません。