Special Contents 木の家を知る。まずは木について知る。
Special Content
木の家を知る。まずは木について知る。
新しい技術も採用されている現在の木造建築。木の家の“基本”について、ブックインブックで学びましょう。木材、技術、構造……など、さまざまな側面から解説する本誌から、資材となる“木”について解説するパートをご紹介。続きは本誌でご覧ください。
家を建てるのにふさわしい木と、
家具や床材に向く木があります
木には大きく分けて、針葉樹と広葉樹がある。生物の進化からいうと、針葉樹は古いタイプの植物で、文字通り葉っぱが針のように細めで硬いのが特徴。スギ、ヒノキ、マツなど。比較的軽くて強い性質のものが多く、建築用の柱や梁に使うのは針葉樹である。一方、葉っぱが平べったい広葉樹は、針葉樹よりも種類が豊富だ。ナラ、ケヤキ、カエデ、クリ、サクラなど。性質としては重くて硬く、主に家具や内装材に使うことが多い。ちなみに英語では針葉樹材をソフトウッド、広葉樹材をハードウッドという。
クリ
ブナ科の広葉樹。食べるほうで馴染みがあるが、木は弾力性に富み狂いが少なく、建築の柱に使われることもある。ほかに家具や、シイタケの「ほだ木」にも。
ブナ科の広葉樹。食べるほうで馴染みがあるが、木は弾力性に富み狂いが少なく、建築の柱に使われることもある。ほかに家具や、シイタケの「ほだ木」にも。
サクラ
バラ科の広葉樹。ヤマザクラの総称。加工性に優れ、高級家具材や楽器、彫刻材などに使われる。カバザクラ、ミズメザクラは似ているけれどもサクラではない。
バラ科の広葉樹。ヤマザクラの総称。加工性に優れ、高級家具材や楽器、彫刻材などに使われる。カバザクラ、ミズメザクラは似ているけれどもサクラではない。
アカマツ
マツ科の針葉樹。過酷な環境にもよく育つマツのなかでもアカマツは重硬で、建築材として強度を必要とするところに使われる。装飾用としても珍重。
マツ科の針葉樹。過酷な環境にもよく育つマツのなかでもアカマツは重硬で、建築材として強度を必要とするところに使われる。装飾用としても珍重。
ナラ
ブナ科の広葉樹。なかでもミズナラは、軟らかく加工が容易で、塗料の付きもよいので家具などに用いられる。同じ仲間でもコナラは硬くて加工性が悪い。
ブナ科の広葉樹。なかでもミズナラは、軟らかく加工が容易で、塗料の付きもよいので家具などに用いられる。同じ仲間でもコナラは硬くて加工性が悪い。
ヒノキ
ヒノキ科の針葉樹。名前の由来は、
「火の木」。火起こしに使われた。伐採後200年くらいは強度が上昇。保存性がよく、良質の建築用材として使われてきた。
ヒノキ科の針葉樹。名前の由来は、
「火の木」。火起こしに使われた。伐採後200年くらいは強度が上昇。保存性がよく、良質の建築用材として使われてきた。
スギ
スギ科の針葉樹。「クリプトメリア ジャポニカ」の学名からもわかるように、日本固有の落葉高木。まっすぐ伸び加工性がよく、建材から酒樽まで用途が広い。
スギ科の針葉樹。「クリプトメリア ジャポニカ」の学名からもわかるように、日本固有の落葉高木。まっすぐ伸び加工性がよく、建材から酒樽まで用途が広い。