『船橋コーヒーフェスティバル』の仕掛け人・梶真佐巳さんと『ワールド ブリューワーズ カップ』2016年大会のチャンピオン・粕谷哲さんが開いた研究所とトレーニング施設を備えた焙煎所。米〈ローリング〉社のスマートロースターを導入し、クリーンな味わいと豊かなフレーバーの表現を追求する。ブレンドは豆の産地や配合、焙煎度合が異なる３種をラインナップ。なかでも中深煎りの「013」は酸味と甘味と苦味のバランスが良好。船橋駅隣接〈シャポー船橋〉内の直営店〈RUDDER COFFEE〉でも試飲できる。200ｇ1,512円。

通信販売とコーヒーセミナーでその実力を知られていた〈グラウベル コーヒー〉。2016年に実店舗をオープンし、現在は週３日営業する。店がある世田谷代田にちなんで作られた「ブレンド代田」は、グアテマラ45％、スマトラ マンデリン35％、エチオピア20％の割合で配合。深煎りならではのオイルが浮いた粒揃いの豆の美しさからも、焙煎士・狩野知代さんのこまやかな仕事が伝わる。特徴は奥行きのあるコクと苦味、ほんのりと広がる甘味。後味はスッキリだ。アイスコーヒーにしてもよし、ミルクで割れば柔和な甘味が花開く。200ｇ1,300円。

開業25周年を経てなお不動の人気を誇るカフェではマスターの堀内隆志さんが2009年から自家焙煎をスタート。昼はカウンターでハンドドリップのコーヒーを淹（い）れ、夜は工房で焙煎機に向かう。注目はコーヒーと音楽をテーマに始動する新ブレンドシリーズ「Coffee&Music」。その第１弾「Blend TRAVESSIA」は、“ブラジルの声”と称される大物ミュージシャン、ミルトン・ナシメントの妹夫婦が所有する〈ザロカ農園〉のイエローブルボンがベース。これに香りのエチオピア・イルガチェフをブレンドし、香りとコクのある中深煎りに仕上げた自信作だ。200ｇ1,566円。

宮島在住の佐々木恵亮さんが、島内と、対岸の宮島口（今春オープン予定）、広島駅などに、コーヒーショップ＆カフェを展開。フジローヤルの半熱風式で焙煎する。仕入れるシングルオリジンは、すべてシーズナブルなので、それによってブレンドに使用する豆の農園も変動する。ブレンドは看板のフルシティローストの「BLEND No.1」と、シティローストの「BLEND No.2」の２種。「BLEND No.1」は、エルサルバドル、スマトラ、ブラジルを等配合でブレンド。強いボディ感ながらカラメルのような甘さに包まれる。200ｇ990円（直営店）、1,200円（通販）。

2013年に『ワールド コーヒーロースティング チャンピオンシップ』でチャンピオンに輝いた焙煎士・後藤直紀さんは、日本のロースター界を牽引する存在。そんな彼の自信作が、製法と農園の違うエチオピアを３種配合した100％エチオピアのブレンド「ハイレセラシエ」。現地語で“三位一体の力”を意味し、個性的な豆同士を合わせることで、毎日飲める“究極のエチオピア”を完成させた。味わいはクセがなくクリアで、気品ある酸の風味に心奪われる。一見ストレートでいて実は究極のブレンド。最高峰の技を垣間見る一品だ。200ｇ1,555円。