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音楽に夢中になったきっかけの一枚はなんですか? From Editors No.942

From EditorsNo.942 フロム エディターズ

音楽に夢中になったきっかけの一枚はなんですか?

その一枚を境に、音楽という沼にのめり込んでしまった。
そんな体験、音楽好きなら誰にでもあるはず。

自分にとってのそんな一枚は、Bon Joviの『Cross Road』。今回の特集には出ていませんが……。(こういう1枚ってセンスを問われそうな感じがして、ソワソワします)当時は本当に大好きな一枚でした。中学卒業時には、そのアルバムをもとに当時好きだった曲でCDを作って、タイムカプセルに入れたほど……。ハードロック特有のギターサウンドや、ダイナミックな曲展開。山に囲まれた田舎で育った自分は、広大なアメリカの風景を彷彿とさせるその音楽に、憧れを抱き、夢中になっていました。
この文章を書いている今も改めて聴き直していますが、素直にいいアルバムだと思えるし、今の好みにも確実に影響を及ぼしているなあとつくづく感じます。その後も、ジャズの入り口は、ウェス・モンゴメリーやグラント・グリーンをはじめとしたギタージャズだったし、以前リスニングバーで聴いて以来レコードを買い集めているNRBQだって、まさにアメリカンロックという感じ。13歳でしたが、三つ子の魂百までとはこのこと。

「長年色んな音楽を聴いたり、お店でかけたりしてきましたけど、やっぱり13〜15歳くらいまでに聴いた音楽は忘れられないですよ。お店のレコードだって、確実にそのころ聴いた音楽が多いです。」
これは、取材した仙台のrock café PETERPANの店主・長崎正樹さんの発言。やっぱり、ティーンエイジに夢中になった音楽が、バーのレコード棚にもしっかり息づいているんだと、改めて感じた言葉でした。

今回担当した「店の個性際立つ、夏のレコード5枚とその理由。」では全国23軒の名店主に、「音楽に夢中になるきっかけとなった一枚は?」という質問を投げかけてみました。
言わずと知れた名店の店主が、音楽に夢中になったきっかけはなんだったのか。誌面でぜひチェックしてみてください。

●清水政伸(本誌担当編集)
BRUTUS 942号:From Editors
rock café PETERPANは、「日本全国リスニングバー&カフェコラム」で紹介。写真は、はっぴいえんどからお店に贈られたサイン入りのファーストアルバム。「いろんな人のサイン見てきたけど、細野さんのサインはすごく綺麗。あとは、ジョニミッチェルのサインも美しいですよ。ジョニミッチェルは自宅にも遊びに行ったことありますね〜」ふと出てくるエピソードのスケールが、とてつもなかったです。


ブルータス No. 942

音楽と酒・夏。

750円 — 2021.07.01
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ブルータス No. 942 —『音楽と酒・夏。』

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